インターネットが広がり出す数十年前は、アマチュア無線、いわゆる「ハム」(=米で始めた3人の名前の頭文字)は趣味の王様と言われていました。電波の知識が必要な上に、高価な機械をあやつるイメージがあり、当方も「自分には縁のない世界」と思っていました。
そのころは国内に100万人の愛好者がいたけれども、ネットができたせいか現在は30万人ほどらしいです。今や知らない人も多く、20代の人にアマチュア無線のことを言うと、「???」という反応が複数ありました。
しかし2011年の311で、東北の孤立した村からSOSを受信した大阪のアマチュア無線愛好者が、警察に連絡して救出につながったという出来事があり、見直されています。当方も
防災の一環として、去年12月にアマチュア無線技士4級を受験して、免許を入手しました。
国家試験です。
なかなか手続きが面倒な世界で、総務省に申請しなければいけないのですが、オンラインサイトがこれまた分かりづらくて典型的なお役所仕事です。救いはコールセンターの親切なお兄ちゃんお姉ちゃんでした。
4級の免許証を受け取ったら今度は使う無線機械の「免許状」を申請しなければなりません。そんなこんなで全部無事完了したのが、受験して3か月半後の先月3月末でした。まだ交信相手は見つかっていませんが気長にやるつもりです。
でも意外な趣味が見つかりました。手続き中のこの3か月、上の写真のようなハンディトランシーバーで航空無線=エアバンドを聞いていたのです。要するに空港の管制官とパイロットのやり取りですが、非常に臨場感溢れて醍醐味があります。
当方の住まいは大阪湾をはさんで、関西国際空港が遠くに見える六甲山の中腹です。関空の電波がよく聞こえます。
エアバンドは受信オンリーであれば、無線の資格は必要ありません。さらに、スグレモノの
サイトでフライトをリアルタイムでチェックできるので、視覚と聴覚(無線)両方を駆使できます。そのサイトは Flightradar24: Live Flight Tracker - Real-Time Flight Tracker Map です。赤い矢印は関空。
↑朝7時半のキャプチャーですからまだフライトも少ないです。
先日、いつものようにエアバンドを聞きながらサイトでフライトを見ていたら、いわくありげな飛行機が関空の近くを飛んでいました。みると米空軍の輸送機か何かです。横田基地を出発していますが、行先は不明になっています。「ムム、これは何かあるのか。どこに行こうとしているのか」(いや大方、嘉手納基地では?)と思い、暇だったので2時間半追跡しました。
空軍の飛行機↓
関空を通り過ぎて徳島上空を飛ぶ空軍機↓
種子島にさしかかる↓
奄美を通過↓
徳之島上空。海がきれいなことでしょう↓
沖縄にさしかかる。そろそろ減速、高度低下へ?↓
やはり嘉手納基地へ。ぐるっと回りこむ↓
着陸したもよう↓ 旅客機と違い、着陸後すぐに画面から消えた。
ところで航空ファンは世界中にいるようで、最も追跡されているのはNASA所有のフライトだそうです。各地で調査や何かの回収を行うそうですが、まさかリバース・エンジニアリング目的のUF〇の回収も?
こういう趣味はとどまるところを知りません。当方もわざわざ管制塔の無線を聞くためにホテル日航関西空港に宿泊しました(汗)。お隣ですから全く雑音がなく、新しい用語も学べました。
管制官による空の交通整理のおかげで、無事に今日も飛行機が飛んでいます。
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